3Dプリンター NEWS

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2025年4月29日 ジョナサン・ケイシー氏がポストプロセス・テクノロジーズの取締役に就任
ジョナサン・ケイシー氏がポストプロセス・テクノロジーズの取締役に就任する。ケイシー氏は、アメリカの大手医療機器メーカーNisshaメディカル・テクノロジーズのエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフ・インテグレーション・オフィサーを務め、北米、ヨーロッパ、アジア市場全体のサプライチェーン構築などに従事した。また、グローバルベースでのパートナーシップ構築やM&Aなどのプロジェクトも展開した。ポストプロセス・テクノロジーズのジェフ・マイズCEOは「ジョナサンはポストプロセス・テクノロジーズへ戦略的リーダーシップとグローバルオペレーションの経験をもたらしてくれるでしょう。複雑なビジネスをスケールさせ、イノベーションをドライブする能力は稀有であり、我々のビジネスである自動ポストプロセシングの領域でも同様のパフォーマンスを見せてくれることになるでしょう」とコメントしている。 ケイシー氏は、「ポストプロセス・テクノロジーズはアディティブ・マニュファクチャリング業界におけるクリティカルな課題解決に取り組んでおり、テクノロジーファーストのアプローチを実践しています。ポストプロセス・テクノロジーズの取締役に就任し、チームをサポートできることを誇りに思っています」とコメントしている。 ポストプロセス・テクノロジーズはニューヨーク州バッファローに拠点を置くポストプロセスに特化した企業。3Dプリンティング後のサポート材のクリーニングや、サーフェスフィニッシュなどのポストプロセスを行っている。
2025年4月28日 ナノ・ディメンションがマークフォージドの買収を完了
イスラエルのエレクトロニクス3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のナノ・ディメンションが、アメリカの3Dプリンターメーカーでニューヨーク証券取引所上場のマークフォージドの買収を完了した。 ナノ・ディメンションの発表によると、ナノ・ディメンションはマークフォージドの株主に対し、マークフォージドの普通株一株を5ドルで買取り、完全子会社化した。それにより、マークフォージドはニューヨーク証券取引所から上場廃止となった。また、買収契約に従い、マークフォージドのCFOのアサフ・ジポリ氏が、新たにナノ・ディメンションの新CFOに就任した。 ナノ・ディメンションのオフィール・バハラヴCEOは、「(マークフォージドの買収完了により)ナノ・ディメンションはデジタルマニュファクチャリングリーダーとしてのポジションをさらに強固なものにすることができます。マークフォージドの売上高利益率は50%程度と良好で、ナノ・ディメンションのキャピタルポジションをより好ましい方向へと導いてくれるでしょう」とコメントしている。 ナノ・ディメンションは今月、アメリカの別の3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルの買収も完了させている。
2025年4月27日 マテリアライズが2025年度第1四半期決算を発表
ベルギーの3Dプリンティングサービスビューローでアディティブ・マニュファクチャリング用ソフトウェア開発のマテリアライズが2025年度第1四半期決算を発表した。それによると、同社の同期間中の売上高は6640万ユーロ(約108億2320万円)で、前年同期比で4%のマイナスとなった。 医療部門の売上高が好調で、3110万ユーロ(約50億6930万円)と前年同期比で19%のプラスとなった。ソフトウェア部門の売上高は980万ユーロ(約15億9740万円)で、前年同期比で6.4%のマイナスとなった。調整後EBITDA(利子、税、減価償却前利益)は900万ユーロ(約14億6700万円)だった。特にマニュファクチャリング部門のEBITDAが37万7000ユーロ(約6145万円)のマイナスとなり、全体の足を引っ張った。 マテリアライズのブリジット・ド・ヴェットヴィーセンCEOは、整形外科、循環器外科、心臓外科などの領域で需要が順調に拡大し、医療部門の売上高が伸びたとしている。 マテリアライズは、国別ではドイツとイギリスの売上が伸び悩み始めており、特にイギリスについては工場などでの人員削減が顕著になり、マテリアライズのサービスに対する需要が減少していると分析している。
2025年4月26日 キャンター・フィッツジェラルドのアナリストがデスクトップメタルの倒産可能性に言及
アメリカの大手金融サービスのキャンター・フィッツジェラルドのアナリストが、アメリカの3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルの倒産可能性に言及して話題になっている。キャンター・フィッツジェラルドのアナリスト、トロイ・ジェンセン氏は、「デスクトップメタルが法的に破産を申し立てたとしても我々は驚きません」とした上で、「我々の分析では、デスクトップメタルは経営破綻に向けて進み続けています。そして、デスクトップメタルが今後事業を継続するためには(デスクトップメタルを買収したイスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーの)ナノ・ディメンションのバランスシートに依存するほかありません。しかし、これまでのところ、ナノ・ディメンションは最終的には破産裁判所を通じてデスクトップメタルを売却するしか手段が残されていないように見えます」とコメントしている。 ジェンセン氏はまた、デスクトップメタルが保有している現金および現金相当額の3400万ドル(約48億2800万円)のうち、3000万ドル(約42億6000万円)はデスクトップメタルの法的代理人の弁護士事務所によって押さえられており、自由に使える現金はほぼないとしている。 ナノ・ディメンションは、これまでにデスクトップメタルの既存株主に対し、5億ドル(約710億円)の現金を支払うことで子会社化している。
2025年4月25日 テキサス州ブラウンズビルに世界初の3Dプリント・スターバックス店舗がオープン
テキサス州ブラウンズビルに世界初の3Dプリント・スターバックス店舗がオープンする。現地時間の今月4月28日にオープンするのは延床面積1400平方フィート(約130平方メートル)の大きさの平屋建て店舗で、スターバックスコーヒー、PERI建設、COBODインターナショナルの共同プロジェクトとして誕生した。建設にはCOBODインターナショナルの建設3Dプリンター「BOD2」が使用された。建設にかかった期間はわずか6日間だったという。 テキサス州は建設3Dプリンターを使った各種の開発プロジェクトが多く展開されていることで知られている。PERI建設は地元の建設企業CIVEと共同でテキサス州ヒューストンで二階建ての延床面積4000平方フィート(約371.6平方メートル)の大きさの大型住宅を建設する開発プロジェクトも展開している。 スターバックスコーヒーのアシスタントストアマネージャーのリッキー・アレオラ氏は、「この店舗のオープニングは、単にスターバックスだけでなく、アメリカ全体にとって初の出来事になります。来週からお店が営業を開始し、お客様をお迎えできることを今から楽しみにしています」とコメントしている。
2025年4月24日 Alquist3Dがウォルマートの増設店舗を建設3Dプリンターで建設
アメリカの3Dプリント住宅メーカーのAlquist3Dが、アメリカの大手スーパーマーケットチェーンのウォルマートの増設店舗を建設3Dプリンターで建設したとして話題になっている。Alquist3Dがアラバマ州ハンツビルに建設したのは延床面積5000平方フィート(約464.5平方メートル)、高さ16.5フィート(約5.02メートル)の平屋建て建物で、既存のウォルマート店舗の増設店舗として建設された。アラバマ州は冬の厳しさで知られているが、増設店舗の建設にかかった期間はわずか7日だったという。 Alquist3Dのライアン・コックスCOOは、「このプロジェクトでは、ダウンタイムをほぼゼロにすることができました。伝統的なCMU建設法では20人から30人の建設作業員が必要ですが、我々は二台のRIC-M1建設ロボットを稼働させることで、わずか5人のオペレーターだけで工事を完了させました。建設ロボットは稼働準備も簡単なので、2時間から4時間あれば稼働状態にすることが可能です」とコメントしている。 ウォルマートは、アーカンソー州に拠点を置く世界最大のスーパーマーケットチェーン。アメリカ国内に5000店を超える店舗を保有・運営しているほか、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルなどを含む世界各国で地域店舗を運営している。
2025年4月23日 2026年度アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議がニューヨークで開催
2026年度アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議が、ニューヨークで開催されることが決まった。9回目となる2026年度アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議は、ニューヨーク市内のユダヤ人伝統ミュージアム(Museum of Jewish Heritage)にて2026年2月24日から26日までの三日間開催される。参加申込はアディティブ・マニュファクチャリング戦略会議の公式ホームページにて行える。今年2025年6月25日までの申込には事前割引が適用され、展示会参加費用、ミールクーポンなどを含めて999ドルとなっている。 2026年度アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議では、昨年同様業界の有力者・インフルエンサーによるトークセッションが行われる。昨年はストラタスのヨアヴ・ツァイフCEO、スリーディーシステムズのジェフリー・グレイブスCEO、マテリアライズのブリジット・ド・ヴェットヴィーセンCEOなどが登壇した。トークセッションの司会はHPのラージフォーマットプリンティング担当副社長のラモン・パスター氏と、シーメンス・デジタルインダストリーズ担当副社長のカーステン・ハウザー氏が務めた。 昨年2025年度アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議は、2025年2月4日から6日までの三日間ニューヨーク市内のザ・メトロポリタン・パビリオンで開催された。
2025年4月22日 ヤマイチ・ユニハイムエステートとセレンディクスが大阪万博の事務所施設を3Dプリンターで建設
関西を基盤とする不動産ディベロッパーのヤマイチ・ユニハイムエステートと、日本発の3Dプリント住宅メーカーのセレンディクスが、現在大阪で開催されている大阪万博の事務所施設を3Dプリンターで建設したとして話題になっている。 ヤマイチ・ユニハイムエステートの発表によると、ヤマイチ・ユニハイムエステートとセレンディクスは、大阪万博パビリオン東エントランス北側にある障がい者用駐車場・バスターミナルエリアで勤務するスタッフ用管理運営施設を建設3Dプリンターで建設した。ヤマイチ・ユニハイムエステートは、セレンディクスとともに3Dプリント建設技術と従来工法を組み合わせた新たな建築商品の開発を進めており、その具体的な先行事例であるとしている。 大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもとで、「-People’s Living Lab-未来社会の実験場」というコンセプトで運営されており、ヤマイチ・ユニハイムエステートはそのコンセプト・主旨に賛同し、サステナブルな未来の住環境の発展に貢献するため、運営参加にサプライヤーとして協賛することを決定していた。 大阪万博は大阪・夢洲の会場で、2025年4月13日から10月13日までの半年間開催される。